プルズ・クエスト(第6回)

 目覚めると自分が壁によりかかっていることに、気づいた。リーザが言ったんだなと思った。そして、目を開けた。

「お、目が覚めたか。」イアはそう言った。どうやらイアはジーヤの持ち物の干し肉でリクを作っていたらしい。乳たっぷりのリクは、夏場用に冷たくなっていた。リクをすすって、食事を終わらせた。その後、寝床についた。そして、寝むった。 「わしらも市へ行くか。」ランタとライは荷を作り終え、かついだ。

「わたしの伯父にも会うためにね。」ユムは、ラムへ行く旅人で、にぎわっていた。と、鳴子がけたたましく鳴った。「や、山犬だー。」と、だれかが叫んだ。どうやら、山犬が糸を切ると、ささえの棒が倒れて、並んでいた棒も倒れ、それが鳴子に当たるのだ。

 木の葉が落ち、小鳥たちが飛んでいった。鳴子に驚いたのだろう。山犬が見えはじめた。子は気絶し、女人は泣き叫び、男は肝の太い者は武具を取りだし、細い者は泣いた。ランタとライも武具を取り出した。研ぎたてのなぎなたと槍である。と、たちの悪い男がやってきて、二人を郊外へ向かわせると、自分も向かった。ライは向かうふりをして、通った男を、木の陰から、石突きで、強打した。あばら骨に当たった石突きで、骨が折れたらしい。剣を取り出したが、さやを抜く前に気絶した。

 村にもどると、山犬が家畜を食べあさっていた。人の骨もあった。ランタは魔術師で、山犬の魂を操れるのだ。自分たちを乗せるように命令した。

 起きあがって、自分が高い山にいた。すると、イアの家になった。と、目が覚めた。「なんだ。」一瞬分けがわからなかった。そのまま刀と荷をとると、家を出た。リーザがあわててついたきた。と、獣の気配と、殺気の両方が感じられた。刀のつかに、手をかけ、抜いた。と、矢が飛んできた。いや、ちがう。

「あなたは。」なんと、山犬の上にランタが乗っていた。その瞬間、殺気が痛いほど感じられた。しかも、かなりの数だ。

 イアの家のピリピリ感は、この殺気だったのだ。「まさか・・・。」そうだ。まんまと謀られた。友人として甘く見たからいけなかった。矢が飛んできた。だれも矢は受けなかった。放たれたのはこの一本だけであった。ランタは山犬を操り、攻撃を始めていた。

「やめてください。」 「な、なぜだ。」 「矢を一本しか放たれていないのが不自然なのです。それに、リーザを外しています。」 「たしかにそうじゃな。」  と、イアが来た。「リーザをたのむ。」ジーヤはそうランタにたのむと、イアに向きなおった。  ・・・つづく・・・

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プルズ・クエスト(第5回)

 門を出るとすぐに、盗賊におそわれた。一人の盗賊がジーヤに矢をはなった。ジーヤはすかさず刀のつかに手をかけ、ぬいて、矢をはじき飛ばした。

 その盗賊が飛び下りてきて、刀をぬいた。たっと飛び上がったジーヤは、盗賊の頭をふんだ。痛みにうめいた盗賊の肩を切った。悲鳴を上げた盗賊はみねで腹を打とうとしているジーヤの腹を切った。血が出たが、革を巻いていたので、思っていたより傷は深くなかった。みね打ちをうけた盗賊は悲鳴を上げて気絶した。

 そこに別の盗賊がやってきて刀をぬいた。ジーヤは足を切りつけた。切りこみは外れた。ジーヤは肩を切りつけた。命中した。が、傷が深くなるのもかまわず、刀で切りつけてきた。驚いたジーヤはかわしきれずに、肩を切られた。さらに、もう一本の刀で腹を切られた。予想外の攻撃に驚いて、刀をさやにはめ、手刀で足の骨を折った。さすがに盗賊の者もこれは効いたようだ。うめきながら気絶した。ジーヤは痛みをこらえ、弓で盗賊を射た。

 一本の矢がジーヤのほおをかすった。

 生暖かい風がほおを通った。

 気づくと、ジーヤの他の者は、息絶えていた。一人では勝ち目はないと、山奥に入っていった。三男はリーザと言う名であった。一人になったので、リーザはついてきた。街の近くには、友人が住んでいるので、そこまでいくのだ。

その時、矢が飛んできた。ジーヤの背に当たった。走っていったので、他の矢はよけなくてもよかったが、この一本が効いたようだ。ジーヤはリーザに言った。「ここから直進し、右に曲がり、左に曲がると、友人の家がある。そこで友人におれをはこんでくれとた・の・ん・・・・。」そこまでが限界であった。ジーヤはがくんと折れ、気絶した。

 「ジ・ジーヤ。ジーヤ。わかった。直進し、右に折れ、左に折れる。」そう言うと、ジーヤの脈をリーザはとった。一つ、二つ、脈はある。

そして、リーザはジーヤの友人の家へ向かった。     ・・・つづく・・・

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プルズ・クエスト(第4回)

 ジーヤは、ファスの手を取ると、二階へ飛び下りた。他の客人も意外と身軽に飛び下りた。と、広間に炎が入りこんできた。三階の床が焼け下ちてきそうであった。一階に飛び下りると、馬車や馬は一頭と一台だけであった。これでは全員分ない。馬車の取り合いをしているうちに、ジーヤは、馬に鞍をもう一つ乗せて、前に乗ると、ファスに乗れと身ぶりでしめした。ファスが乗ると、馬を出した。と、上で床が落ちる音がした。

 大人が上を向いた瞬間に子は走ってよけたが、大人は重みと炎で落ちた床の下じきになった。ジーヤはもどって、二人ずつ馬に乗せて、小屋へ向かった。そこに子を入れると、十日分の食料と、水と短刀を売った金を渡し、ラムへ向かった。馬の足であるから、すぐに着いた。馬から鞍を取り、馬をにがした。

 王都であるラムは、市でにぎわっていた。百ファンずつ分けると、言った。「四十八ウィル(二日)後ここに集まる。わかったか。」「ああ。」そして、ファルと別れた。

 市の中でくさりガマを売り、刀を買った。古かったため、研ぎ屋に入った。そして、カッカルとファースを売っている場所をたずねた。すると、彼は地図をくれた。その地図をたよりに、カッカルとファースを買い、休憩場に向かった。カッカルを食べていると、王の家来が、話しかけてきた。「王が、自分の子を助けようとしている。ジーヤ殿、武人のそなたならできるだろう」その時、ジーヤは覚悟を決めた。「噂は聞いていました。で、何男ですか」「よく男と分かりましたね。三男です。」「えっ。次男までと聞いていますが。」「ここからは、秘密です。実は、王は五になる子を持っているのです。その子は特別な子で宝石のクファールをこの世で一人の守る人です。ですから盗賊に狙われているのです。」

 交渉は成立した。短弓と矢三十本と食料品で干し肉を五つとファースを水筒につめた。携帯食と薬を買ってから、ファスに、話した。「いいよ。」そして、次の日、市で一番王宮が見れるところで王が叫んだ。「君たちにかかっているんだ。しっかりやってくれ。」そして、王は門を開けた。             ・・・つづく・・・

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プルズ・クエスト(第3回)

 山を下り終わって来たふもと村のユムはにぎやかであった。ランタと別れてから追いはぎなんかに見つからずに進めてきてよかったと思った。村で昼食をとってから、ラムへむかった。

ラン道を通っていると、向こうに茶店が見えてきた。「ちょっと休んでいくといいよ。」ジーヤがこの人に武人の匂いを感じたのは気のせいだろうか。「わたしはクルと言います。」茶店で休み終わるとクルは言った。「一クァでいいですよ。」お金を出し終わると、クルは言った。「ついでに、死んでもらおうか。」と言うと、ふところから短刀を取り出した。くさりガマを取り出し、かまえたジーヤは、驚いた。「なぜだろう。」短刀を首めがけ投げてきた。半転し、よけたジーヤはくさりガマを回すようにして、相手のほおをないだ。クルのほおから血がふきだした。しかし、相手はひるまず新しい短刀を取り、ひたいに向け投げた。

 かわしきれなかった。ひたいから血が出てきて、左目に入った。左が見えなくなった。ふところから棒手裏剣を取りだし投げた。見ごとに腹に命中した。もう一本は耳たぶに命中した。しかしクルはひるまず落ち着いている短刀を拾い腹めがけて切こんだ。クルはおそろしい使い手であった。かわそうとしても必ず皮一枚切りさかれる。短刀が首めがけて飛んできた。ジーヤはかわさなかった。首の皮が切りさかれた。だが次の瞬間クルは悲鳴を上げた。ジーヤのこぶしが鼻の骨をくだいたのだ。そのすきをついて、クルの腹に膝をつきこんだ。がくんと折れクルは気絶した。「この短刀はもらっておこうか。」短刀の血を拭いてさやをはめると、ふところに入れた。そして、旅だった。

 そのころ、ランタの家では、森で木の実を拾っていた。「ジーヤはなにやってるのかな。」などしゃべりながらやっていた。いつの間にか夜になっていた。ジーヤは急いでユムの次の街のヨムに向かった。途中でふくろうの群れに会った。

 しばらくすると、ヨムに着いた。さっそく宿に入ってから、湯殿で湯につかり、心身いやした。その後、夕食を食べるために、広間へ向かった。広間に出される料理はどれもすごいものであった。クッスルと言う魚料理や、マルスと言う肉料理もあった。中でも、クルズルと言う、とくと辛料を使った物は、魚も肉も野菜もふんだんに使っていた。それを机の上の中央に一皿のせていた。酒もなかなかで、とくにリッスルと言う花の香りが強い酒が人気であった。「おい、ジーヤ。」向こうから声が聞こえた。「あ、ファスか。」クロスの友人の息子で二十八の男だ。幼なじみである。

 ファスと話しているうりに数刻もすぎていった。そしたら急に扉が開き、客人が叫んだ。「火事だ。」広間は数秒間水を打ったように静かになったが、客人の一人が叫んだ。「早く逃げよう。」たしかにさっきからやけに熱いと思っていた。ジーヤは広間の外の場所へ向かった。しばらくして、ジーヤは思わず、「あっ。」と、叫んでしまった。なんと炎がこちらへ向かってくるのだ。ジーヤは広間に入り、叫んだ。「炎が見えた。」まだ広間にいたファスたちは「えっ。」っと、叫んだ。       

                 ・・・つづく・・・ 

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プルズ・クエスト (第2回)

 老人の住まいは、家と言うより小屋であった。内部は、広い部屋と寝間のある部屋の二部屋がある。湯に入る時は、ふもとの宿に泊まり入る場合が多いがまれに湧き水をくんできてわかすことがあるらしい。職業は蝋燭を作り、できのいい蝋燭と火打ち石をうっているそうだ。「わしの名はランタじゃ。蝋燭売りじゃよ」荷から干し肉を取り出しきざんで煮込んだ乳とまぜて米にかけた粥を食べジーヤは夕食を終わらせた。背の傷を治療すると、寝間に向かった。蚊帳をくぐり、横になった。傷が痛んでしばらく眠れなかったが、一ウイル(一時間)ほどすると、深い眠りに落ちていった。

どれくらいたっただろうか。起きると、開けっぱなしの入り口から早朝の朝日がさしこんでいた。昨日のことは夢かとつかの間思ったが、すぐに女性が入ってきた。「お、目が覚めたか。」その後、ランタも入って来た。「わしの孫じゃ。ライと言う名じゃ。」朝食をすませてから、右手首に包帯が巻いてあるのに気付いた。「これは、なんですか。」「それはじゃな、昨日の山犬との戦いでつけたんじゃろう傷があったから治療をしたんじゃよ。それにしても、あんた、職業はなんじゃい。用心棒じゃろ。」「ちがいます。養父が用心棒でしたからこのようなことができるのです。これからラムに行きます。」「丁度、市がでる日だ。早く行きな。それで、職業は。」「武人です。と言っても旅をして戦争にまざることや、古い武器を売っています。」いままでのことに恩義を感じたジーヤは、こう言った。「おれにできることがあれば言ってください。なにかありますか。」「まきわりをしてくれ。」まきわりは少年時代よくやったのでできる。わっていると、ランダがやってきて、「もういいからラムへいきな。」

  ・・・つづく・・・

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プルズ・クエスト(第1回)

Photo 今日は、ドワーフが以前書いた小説です。漢字・誤字等、子供なりに考えての部分もあるので、わざとそのままにしました。(打ち間違いがあれば、今後直します。) 写真は、流鏑馬祭りの稚児行列の時です。

     プ ル ズ ・ ク エ ス ト

 見わたすかぎり山と海だけのプルズ山脈の中心の山、プルズ山の頂上に一人の男がいた。その名をジーヤと言った。ジーヤは東の国、ランダ皇国の出身だが、ある事件に巻き込まれて、クスロと言う用心棒と旅をした。

 十何年も旅をして、クスロが病死すると、自ら土に埋め、クスロの形見のくさりガマを持ち、西の国、カルズ王国や北の国、ラーナ王国を武人として旅をし、南の国、プルズ王国に着いた。プルズ山脈を進むと、日が暮れてきた。山犬におそわれてもいいように、岩肌に灰色のうすい布をかけ、そこに背をたおし、ちがう灰色の布をかけた。そうすれば山犬におそわれても布をはぎとるだけでいいし、灰色で、岩にまぎれこめるからだ。寝むりかけたとき、小さな光に気付き布をとり、近ずいて見ると、六十ずぎほどの人に会った。「お前はだれじゃ。」と、言ったきた。「おれの名はジーヤです。二十九です。」「なぜここに来た。ここらへんの森には山犬がよく出てくるから注意しな。気が許せばわしの家で一晩過ごしな。」「はい。お言葉に甘えて一晩泊めても・・」言い終わらないうちに、山犬の遠ぼえが聞こえた。「どうやらわしたちの匂いをかぎつけたたしいな。」そう言うと、その人はなぎなたを取り出し、かまえた。ジーヤもくさりガマを取り出し、かまえた。ほどなく、二匹のホタルの光のような物が見えたと思うと、次の瞬間には無数の光が見えた。しかもその光は動かない。そく目をこらして見ると、それは、山犬の目であった。「それ来た。」一匹の山犬がジーヤののど笛めがけ飛び掛かった。

 ひらりとかわしたらその背をくさりガマの刃でないだ。不意をくらった山犬は横倒しになった。そのすきをついてくさりガマで顔をさいた。次の瞬間に群れでおそってきた。その人は、なぎなたを回すようにして山犬を刃でさいていった。

 一方ジーヤ側はくさりガマの切っ先で背や腹をさしていった。半数ほど倒すと、山犬はさっと高い木に飛び乗った。そして、木から木へ、何度か飛んでいった後、背後からおそいかかっていた。とがった歯で背をかまれた。さらに後ろに気を取られて前にいた山犬に気付かず、気配に気付いた時は、すでに飛び掛かっていた。

 ジーヤはとっさに右腕を出し、口の中に手を入れ、舌をつかみひっくり返した。そして胸を手刀で叩きつけた。背が折れるいやな音がし、山犬は動かなくなった。その間にその人はなぎなたをふるって山犬を殺していた。ぷーんと血の臭いとともに山犬の死体を見た。「さっさとここから去らないと血の臭いで他のやつが来るな。」

そう言うと、老人は住まいへ、案内した。     ・・・つづく・・・

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